Case Study

導入事例
2016.03.01 Knowledge Explorer

アルミ建材メーカーのナレッジ活用事例

YKK AP株式会社 (ワイ・ケイ・ケイ エイ・ピー、YKK AP Inc.)様


YKK AP株式会社(以下、YKK AP)の黒部越湖製造所は、アルミ建材用部品のクレセント、戸車といった機能部品から網戸用ネット、ビス等の部品まで生産している国内主要拠点の1つです。

黒部越湖製造所を含むYKKグループでは、グループ横断のワーキンググループ「価値創造塾」の活動があり、そのひとつとして、商品の基盤品質向上に向けた取り組みが開始されました。そして、そのなかの具体的な打ち手として、作成中の文書を解析し必要な情報をPUSH(自動提示)する図研のナレッジ共有ソリューションKnowledge Explorerが導入されました。

今回は、「価値創造塾」の第11期生であり、導入検討を主導頂いたYKK AP株式会社 生産本部 黒部越湖製造所 業務管理課 課長の大久保仁志氏に、Knowledge Explorer導入の背景と製品に寄せる期待についてお話を伺いました。

  • “イメージ画像”

お客様の企業プロフィール

会社名
YKK AP株式会社 (ワイ・ケイ・ケイ エイ・ピー、YKK AP Inc.)様
本社
東京都千代田区(黒部越湖製造所:富山県黒部市)
設立
1957年7月22日
社員数
16,200名(2015年4月末, YKK APグループ全体 海外を含む)
資本金
100億円

お話を伺った方

  • 生産本部 黒部越湖製造所
    業務管理課 課長

    大久保仁志 氏

  • <導入いただいた部署>
    生産本部 黒部越湖製造所
    業務管理課 課長

    大久保仁志 氏

採用いただいたソリューション

Knowledge Explorer

AI実装フルオート型
ナレッジ活用ソリューション

“モノづくりに”にこだわり続ける

YKK APは窓やドア、ビルのファサードなど、さまざまな建築用プロダクツを取り扱っており、YKKグループの中核事業を担っています。窓、ドア、エクステリア、ビル、ファサード、産業製品という6つの事業分野を有し、2015年度からは本格的にリノベーション事業へも参入しました。生産拠点は国内25拠点の他、アメリカ、アジアを中心に海外にも多数の拠点を設けています。
私達の目指す会社像は「メーカーの本質である”モノづくり(商品)”にこだわり続ける事」です。生活者視点でメーカーに徹する事を基本にして、お客様に感動を与える商品を作る会社であり続けたいと思っています。
  • YKKAP株式会社様_製品例

基盤品質を高め、品質リスクを最小化

YKKグループでは社員・顧客・社会に価値をもたらすものとして3つの「コアバリュー」を定めており、この1つに「品質にこだわり続ける」というものがあります。

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YKKグループのコアバリュー(YKK AP様のWebページより抜粋)

●失敗しても成功せよ/信じて任せる

社員に対する、人づくりにおけるコアバリューを「失敗しても成功せよ/信じて任せる」としています。
創業者吉田忠雄は、失敗を恐れず多くの若い社員に思い切って仕事を任せてきました。YKKグループの更なる成長・発展のためには、社員の挑戦意欲を高めることが必要であり、改めてこの考え方を実践していきます。

●品質にこだわり続ける

お客様に対して、モノづくりにおけるコアバリューとして、「品質にこだわり続ける」を掲げています。
YKKグループは、社会・マーケットの要望に対して、一貫生産の考え方に基づき品質にこだわりを持って商品を提供してまいりました。時代は変わっても、この考え方を大切にしていく姿勢を明確にするために、YKKグループ品質憲章を新たに制定いたしました。

●一点の曇りなき信用

社会との関係づくりにおけるコアバリューとして、「一点の曇りなき信用」を掲げています。
YKKグループは、あらゆるステークホルダーから信用・信頼される会社であり続けたいと考えております。YKKグループでの信用・信頼とは、一般に言われる信用・信頼ではなく、一点の曇りもない信用でなければならないと代々引き継がれてきました。この考えを一点の曇りなき信用として表現します。
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YKKグループでは価値創造塾という選抜型研修制度を運用しています。 価値創造塾とは単に座学にとどまらず、YKKグループ内の本質的な課題を抽出し、解決策の立案と実行をするYKKグループ横断の活動となっており、私はその第11期メンバーとして参加しています。いくつかの検討グループに分かれて活動を行いますが、私の参加しているグループは品質をテーマとして取り上げました。

活動期間は4年間となっていまして現在は2年目の活動になっています。1年目(2014年度)はビジネスに関わる基本知識を中心にケーススタディや企業訪問などを行いました。2年目(2015年度)からは実践の年という事で、具体的な施策の立案を行ってきています。

品質というと、いわゆる商品の機能・性能を向上させる「魅力的品質」をイメージする方が多いと思います。魅力的品質が優れているとは、簡単に言えばお客様の期待を超える価値を提供する、という感じでしょうか。一方で私達は、そのベースとなる「基盤品質」に着目しました。基盤品質とは、商品として当たり前に有しているべき品質の事です。重要品質リスクを最小化するためには、この基盤品質をいかにして、どこまで高められるかという点がポイントになってくると考えています。

昨今、モノづくりが複雑化する中で、比較的安全品質が高いと言われているような業界であっても商品、製品の重大な事故が発生しています。特に人命に係わる問題発生は、お客様や関係者の皆様に大きな迷惑をお掛けしてしまうだけでなく、会社の存続自体を脅かすという意味でも大きな問題につながります。万が一を未然に防止するために、何が私達に必要なのかと考えた時に、やはり基盤品質だろうという事になったのです。

基盤品質の具体的な施策検討を行うにあたって広く情報を集めている際に、図研が主催する品質情報活用セミナーの存在を知り参加をさせて頂いたのがKnowledge Explorerとの出会いでした。セミナーは日本能率協会コンサルティング(JMAC)さんのグローバル品質情報活用のお話や、図研のナレッジ共有製品の紹介というメニューだったのですが、実は、私の当初の目当てはJMACさんのセッションで、図研の製品紹介はおまけ程度で考えていました(笑)。 しかし、図研のKnowledge Explorerを紹介するセッションを見た時、「これだ!」と思いましたね。

百科事典を与えるだけでは、情報は頭に入らない

昨今、情報の共有方法はOJTを通じて行う事も多くなっていると思いますが、この場合、先輩がどの程度の時間を後輩に割けるかがキモになってきます。しかし、先輩の方もプレイヤーとしての期待をかけられていますので後輩に十分な手間をかけてあげる事ができないケースも出てきます。学ぶ機会が減っているという事です。先輩が後輩につきっきりで教えてくれるような古き良き時代の光景は少なくなったとも言えるでしょう。経営の効率化もあり、これを補うスタッフを新規に増やすという事も難しい現実があります。このような中で先人の知識に効率的にアプローチできる仕組みが必要だと考えました。

しかし、単純に情報を探せる環境だけを揃えて、個人に情報探しを任せるというのには限界があると思っています。情報が溜まっているフォルダや検索システムなどの環境だけあっても、実際には「探し方自体」がわからないケースが多いためです。特に経験の浅い若手はこの傾向が強いと思います。また、百科事典のような知識集を用意して、これを見ておくようにと指示を出しても、それだけで必要な情報が頭に入るわけがありません。私も若い頃にこれを読んでおけ!と言って渡された事もありますが(笑)。

  • YKKAP株式会社様_インタビューの様子1
生産本部 黒部越湖製造所
業務管理課 課長 大久保 仁志 氏

“”百科事典を与えるだけでは、必要な情報は頭に入らない。必要な時に必要な情報にたどり着けるように、Knowledge Explorerがちょっとした手伝いをしてくれる点に期待を寄せています。”

現在、他社製のデータベースシステムやファイルサーバーで品質情報を管理していますが、データベースシステムはデータ量が多くなると個々のデータベースの動きが遅くなる傾向にありスムーズに利用できません。また、その情報量ゆえに、年度別に情報を管理しているため、必要な情報を引き出そうとする際に、いくつものデータベースを見なくてはならないので非常に手間がかかります。検索機能を使ってキーワードを手打ちする事も可能なのですが、適切なキーワードを選択する事ができるとは限りません。例えば、ベテランと若手では手打ちするキーワードに差が出てしまうでしょう。システムの検索スピードも遅いため、これもスムーズな利用を妨げる要因の1つであると感じていました。

一方Knowledge Explorerでは、不具合報告書など、今書いている文書に対して「こういった事は意識しておいた方が良い」と思われる文書やデータを、複数のフォルダやデータベースシステムから横断検索して、素早くPUSH(自動提示)してくれます。
必要な時に必要な情報にたどり着けるように、Knowledge Explorerがちょっとした手伝いをしてくれるという仕組みに、私達は期待をしています。

情報のPUSHはKnowledge Explorerが自社内のフォルダやデータベースに蓄積されている沢山の文書データから、YKK AP社専用の辞書を自動作成してくれるからこそ実現されているわけですが、辞書作成は人手を介さずにシステムが自動で行ってくれますので、現場社員の負荷も少なく、現実的な運用ができそうです。

事故発生時の初動対応を早める

一般的に品質問題、事故は過去にも同じような事象が起こっていて、それを繰り返して発生させてしまう場合が多いと言われています。日本中で起こっている問題が、自分の担当地域で起こっていないから、起きるまで気づかないというのは問題です。社内で起こった事はしっかりと共有を行っておきたいところです。例えば新製品に対して自分の担当エリアで1件の問題が発生した時に、実は日本中では何十件も起きていた・・・というような場合が、本当に怖いと思っているのです。複数件起きているぞ!というのがわからないと人は動かないですから、全体像がわからないと適切な対応が遅れていくわけです。Knowledge Explorerでは不具合関連のワード出現件数を社内の不具合関連文書から抽出してくれる機能がありますが、このような機能を活用していけば事故発生時の初動対応を早める事ができると思っており、この点にも期待しています。
  • YKKAP株式会社様_インタビューの様子2
“Knowledge Explorerでは不具合関連のワード出現件数を社内の不具合関連文書から抽出する機能がありますが、このような機能を活用していけば事故発生時の初動対応を早める事ができると思っており、この点にも期待しています。”

弊社では技術情報をベテランが所属する管理部署で集約管理して、社内、社外で活用するという取り組みを始めています。流通店様が必要な時に必要な情報を引き出せるようになっており、非常に好評を頂いているところです。ただ、やはり開発という領域を生業にしている方々だからこそ運用できるものであると感じます。仮に、日々お客様からの山のような問い合わせに対応している品質保証の人に、過去の情報を整理して利活用しなさいと言っても、誰がいつやるんだ?という事になり、定着しないと思います。だから効率的な情報探しをサポートしてくれるKnowledge Explorerを導入する事で、必要とすべき情報のアタリをつけられるようにしてあげたいと思っています。データベースは、作るときには一生懸命にやるのですが、量が増えてくると維持ができなくなってくるという現実があります。ですから、蓄積した情報を効率的に活用するという仕組みが必要なのです。

今後の展開

現在は生産本部の中の品質管理室を中心とした活用を始めた所ですが、実際にお客様からご指摘を受けるのは営業マンなどの前線の人達だと思いますので、彼らにもKnowledge Explorerの環境を用意して、過去の事象をさっと引き出せるようにしてあげたいですね。Knowledge Explorerはフルオート型ナレッジソリューションという独自のコンセプトを持っているユニークな製品だと思いますが、今後はさらにエンジンの精度を高めていってもらって、より精度の高い情報PUSHを提供してもらいたいですね。

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