農業用ドローンメーカーのPLM導入事例
株式会社ナイルワークス
また、ドローンで撮影した空撮画像、センサーデータ、衛星データ、気象情報、作付品種、土壌、農業資材、作業記録・作業計画など、農業現場における様々なデータを一元管理できるデジタル農業プラットフォーム「NileBank(ナイルバンク)」の展開や、ディープラーニングによる病害初発検出、画像解析による作物状態予測など、AI技術を活用した分析ソリューションの開発も進めている。まさに、農業DXのリーディングカンパニーとして、農業全体が抱える課題の解決に貢献している。
農業用ドローン「Nile-T20」
お客様の企業プロフィール
- 会社名
- 株式会社ナイルワークス
- 本社
- 東京都千代田区神田錦町1-4-3 神田スクエアフロント2F
- 設立
- 2015年1月7日
- 社員数
- 34名
- 事業内容
農業用ドローンの開発、製造、販売<br />デジタル農業・農業DXにおける技術開発、サービス提供
お話を伺った方
-
ドローン事業部 シニアエンジニア
宍戸 淳一 様
-
財務・総務管理部 社内情報システム担当
住本 浩紀 様
2022年12月06日
採用いただいたソリューション

モノづくりを強力に支援する
PLMソリューション
Excelによる膨大な数の部品管理に限界
完全自動飛行や容易な操作性を実現するのは、ドローンに搭載される各種ソフトウェア、ならびに、それらを動作させるための電子回路基板(PCB)だ。PCBは、絶縁体でできた板の表面・内面に、集積回路、抵抗器、コンデンサなどの多くの電子部品が実装される。同社のドローン1機に搭載されるPCB上の電子部品の数も1,000点以上あり、部品種も優に100を超える。
住本 浩紀 氏
「それこそ何十種類もある部品の中で、どれを使うのか選ぶのが大変でした。また、以前使ったことがある部品なのか、過去の部品表Excelを全て開かないと確認できず、使用する部品の統一を検討したくても手が回らない状態でした」(宍戸氏)
このような状況の中、宍戸氏は自ら声を上げてPLMシステム導入の必要性を社内に訴えた。2019年4月、同社は図研プリサイト含む数社に声をかけ、システムの比較・検討を開始し、翌月にはBOM Producerの導入を決定した。宍戸氏曰く「他社システムだとフルカスタムしなければ実現できない、電子部品管理に特化した機能が最初から実装されていた」ことが決め手になったとのことだ。
宍戸 淳一 氏
従来運用の作業工数を90%削減!
回路図のリファレンス番号を部品表明細に登録できる機能も便利だという。宍戸氏曰く「電子部品の諸元値の表記が担当者ごとに異なっても、リファレンス番号の順序で並べ替えることで(構成部品と回路図の対応など)容易に確認できる」とのことだ。
他にも、リファレンス単位や型番単位など、指定した値で部品表の行を集約表示できる機能により、基板実装メーカーに渡す部品表を別途作成する手間が無くなったという。導入前に一番の課題として抱えていた「使用する部品の統一」も、諸元による絞り込み検索や逆展開機能により着実にクリアしているとのことだ。
BOM Producerの導入により、宍戸氏は「データとして持っている訳ではないですが、イメージ的には従来の運用に比べて90%くらい作業工数を削減できました」と述べた。
3D CADとの連携で更なる活用へ
最後に、BOM Producerや図研プリサイトに対する今後の期待を伺ったところ、お二方から次のようなコメントをいただいた。
「現在のシステムはオンプレミスなので、自社でサーバーを管理しています。OSのアップデートやバックアップ作業など、自社でのメンテナンスが必要なので、ゆくゆくはシステムがSaaS化されると嬉しいです」(住本氏)