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2024.11.01 コラム

後編:PLM導入プロジェクトのリアル-お客様の不安材料と解消方法のポイント-

廣田 正晴

皆様こんにちは。

株式会社図研プリサイト PLM技術部 部長の廣田と申します。

今回はPLMシステム導入プロジェクトを進めるにあたって、お客様からお伺いするような不安材料と、「図研プリサイトであればこんな風に解決できます」という6点をテーマに、前後編に分け3点ずつお話しさせていただきます。

今回は後編です。

(前編はコチラ

.カスタム要件が膨らまないか心配

<POINT①>多機能なパッケージ(標準機能)の活用へ誘導

世の中には様々なPLMシステムが存在しております。
「可能な限りカスタム機能をアドオンしてお客様の業務に合わせていく」というスタイルのものが多いためか、要件定義を進めていく中でお客様側で「アレもコレも改善したい」という思いが強くなっていくパターンが見受けられます。
ただ実際問題として、要件が肥大化すると費用も比例して肥大化してしまうのは事実です。

そのため弊社としては可能な限りパッケージ機能で運用ができるようご提案させて頂いております。
カスタムが悪いという訳ではなく、パッケージで出来ることとカスタムするべき内容の切り分けや整理をお手伝いさせて頂くような考え方です。

こういったご提案をさせて頂いている背景としては、導入パッケージを弊社が自社開発していることが理由に挙げられます。
海外製PLMと違い国内かつお客様に近い距離で開発が可能である為、お客様からの要求事項や不具合事項に対する迅速な対応や改善が出来ます。
故にパッケージ機能が他社製品と比較し充実しておりますので、他社製品であればカスタムしなくてはならない機能が標準搭載されているといったパターンも多くございます。

<POINT②>カスタムする際もご安心!

とはいえカスタマイズが一切ないという企業はほとんどいらっしゃらず、企業によりその幅はあるものの、カスタム要望はたくさん頂きます。

弊社におけるカスタムはパッケージの上位バージョンverに対応したAPIで開発する為、運用開始後もパッケージをバージョンアップさせることが可能です。
これはつまり

 ①バージョンアップ時の費用が他社製品と比較し抑えられる

 ②ハードウェアやOS等の外的要件を含めて柔軟に対応でき、バージョンアップにおける互換性の不安を事前に取り除く

といったメリットに繋がります。

実際に今までVisual BOMをご導入頂いたほとんど全てのお客様がバージョンアップにお申込み頂けております。
システムを導入した当初から機能などがそのまま塩漬けになっている企業が無いというのも、弊社の実績の1つです。

5.自社で持っている既存の資産がどうなるか心配

<POINT①>既存資産のデータ移行もサポートします

新システムへ切り替えるにあたり、お客様が懸念される内容の第一位は「既存の図面資産や既存システムで運用しているデータがどうなるか不安」といったものです。
このご不安を解消すべく、お客様のデータ移行専用のスクリプトを自社開発し、最適化してデータ移行できるようサポートさせていただいております。

既存の図面データには、旧システムから新システムへそのまま移行できるものもあれば、そのままでは移行する事ができないものも存在します。仮に、システム的には移行ができないものだったとしても、形を変えて、圧縮ファイル形式で添付するなど、最適かつ現実的な方法を共に探らせていただきます。

<POINT②>事前のスケジュール調整も可能

データ移行に関しては、一度で全てを移行させることにはリスクが伴うため、事前にリハーサルのタイミングを設けております。
一部のデータをピックアップしていただき、移行のテストも兼ねてリハーサルを実施することで、トラブルを未然防止することが可能です。

移行元のデータに不備があるかの検知や実際のデータ移行にはどの程度の日数がかかるのかをこのタイミングで割り出しますので、営業日に可能な限り影響が出ないよう計画的にシステム更改を実施できます。

6.システムの本番切り替えをスムーズにできるか心配

最後になります。

<POINT①>本番運用開始時のエンジニアサポート

運用評価やトライアルを既に終えたうえで運用開始となりますが、万全に準備をしているにもかかわらずどうしても直前に予期せぬトラブルが起きたり、運用を開始した直後に想像もしないような問い合わせが現場のエンドユーザから発生したりといったケースも発生します。

プロジェクトにおいてはお客様の方でもシステム運用の担当者(管理者)を1名決めて頂き、その方が運用開始をサポートするという体制を取りますが、「自社だけでは心配です」というお声も数多く存在します。

弊社では「保守サポートセンター」という常設のサポート部隊を設けており、お客様からの各種お問い合わせに対応しておりますが、やはり実際に構築を担当しお客様の運用を熟知した担当SEがサポートできる体制をとった方がお客様としてもご安心いただけるはずです。

そのため、システム切替えの当日はプロジェクトに関わった担当SEが迅速に対応できるように待機しておき、しっかりとプロジェクト完了まで対応するといった施策をご用意させて頂いております。
この取り組みはとても好評で、お客様によっては運用開始から数カ月経過しても、当時の担当SEにサポートしてほしいという要望を頂くことがございます。

おわりに

色々と慎重に検討を重ねていった結果だったとしても、いざ運用を開始すると現場の利用者からは新たな要求事項や改善要望が挙がってきます。
それらを踏まえて、新たにカスタム機能を追加すべきかどうかの検討や、設定を変更することで対応できる範囲の要求なのかといった精査も含め、継続的なサポート体制でプロジェクト運行をご支援させていただきます。

長くなりましたが、以上となります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

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