尼崎の商店街写真がWHOから世界に発信![マーケティング便りvol.21]
桜吹雪が本当に美しい今日この頃、早くも初夏のような陽気が続いています。
花粉に黄砂と、洗濯日和を濁す粒子が蔓延してはおりますが、満開の桜が潔く散りゆく、切なくもそれを上回る美しい様に心奪われ、ついつい見入ってしまいます。決して、遅刻しそうになる言い訳ではないです。が、可能性は否めません。
「まん防」の響きがどうにも気になりつつ、第4波にも思える現状は緊急事態とはならないのか。
首都圏にも適用されるのかどうなのか。医療機関の現状はどうなのか。ワクチン接種は順調に進んでいるのか。
マスク会食で飲食店を支援すべきなのか。それともステイホームが推奨されているのか。。。
メディアの過剰報道に真実や重要事項を濁されないよう、しっかりアンテナをはって、引き続き個人でできる感染対策に努めていく必要があるなと、公私ともに気を引き締めていきたいwithコロナ2年目の期初です。
今回のピックアップ記事はこちらです。
皆さん「ナッジ」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
シカゴ大学の行動経済学者リチャード・セイラー教授が提唱するナッジ理論に由来し、2017年に教授がノーベル経済学賞を受賞したことで世界中に広まりました。
ナッジ【nudge】は直訳すると『ヒジでちょこんと突く』という意味です。転じて、ナッジ理論とは「小さなきっかけを与えて、人々の行動を変える戦略」のことです。インセンティブやペナルティを伴う露骨な要請ではなく、あくまで自発的な行動を誘発するという、何ともイマドキなアプローチです。
ソーシャルディスタンスを促す立ち位置表示は、すっかり日常に定着した感があります。でもこれが、ナッジという最先端理論の応用例だとは知りませんでした。しかも尼崎の発祥で、WHOから世界に発信されていたとは・・・やるやん、肉福!
ナッジ理論は既に様々なマーケティングにも応用されているそうで、例えばコストコには「大量に買わせる仕掛け」があふれているのだとか。うちの義母が毎回コストコ帰りに大量のお裾分けをくれる背景に、ナッジ理論が潜んでいたとは。
横浜市営地下鉄の新羽駅前では、自転車の無断駐輪を無くすために、小学生が描いた50枚の絵を特殊専用シートで歩道に貼り付けています。この取組みは効果てき面で、歩道上の放置自転車は一掃されているとのこと。身近なナッジの一例ですが、元祖は大阪だそうです。
また、アメリカではオバマ元大統領がナッジ理論をはじめとする行動経済学を重視し、政策に取り入れてたことが知られています。選挙の投票率や納税率の向上、食習慣を変えてエネルギーの使い方を合理的にし、退職後に備えるため貯蓄する、といった取り組みにナッジを活用し、大きな成果を収めたのだそうです。
ナッジの最重要ポイントは「自由を守る」ものであることです。つまり「間違った選択をしてしまう自由」も残すよう、選択構造を設計する必要があります。いかに魅力的なアプローチを誘導したい選択肢に仕込めるか。誘惑に左右されやすい人間の不完全性を理解したうえで、「正しい行動」をとらせるよう仕向けられるか。なかなかに奥深いです。
ちなみに、ここでの「正しい行動」とは、「バイアスがかかっていない状態の人々が、『選んだであろう』選択肢」を指す、という定義だそうです。
経済的でサスティナブルなナッジ理論に基づくアプローチはまるで魔法のようにも思えるわけですが、もちろん逆効果となるおそれもあります。たとえば、食品に「健康」とか「低脂肪」という表示があると、“たくさん食べてもいい”という許しが出たものと考え、それらを食べ過ぎてしまう人が増えるというデータがあるそうです。
確かに、、、別に今お腹空いてないけどなんだか口がさみしいし、”ロカボナッツ”だし食べちゃおう!と、よくポリポリ食べてしまっています。市場経済的には効果があっても、健康的にはおそらく逆効果になり兼ねないですね。
また、ナッジの最大の敵は”人間の心理的抵抗”であるとも言われています。例えば1年前の欧米でのマスク着用率の低さ。
多くの欧米人にとって「マスクはしなくて良いのであればしたくないもの」です。新型コロナウイルスの脅威が認識されていなかったことも大きかったわけですが、花粉の時期などマスク着用が一般的である日本人と比べて意識に大きな差があります。これを「マスクを着用」という正しい方向に向かわせるためには、マスクの無償配布といったインセンティブを使用し、「市民の誰もが簡単にアクセスできるものにすべきだ」と、セイラーの昔のインタビュー文言を用いて医学教授が主張しています。非常事態においては、正しい行動に仕向ける動機付けとしてインセンティブを活用すべき。この考えには個人的に同調します。ただ、地域や環境によってインセンティブを変化させる必要があるとも思うので、これまた難しいなぁとも感じます。
今回の記事を読んで、公的機関の施策を中心に、知らず知らずのうちに「正しい」方向へと導かれていることを自覚してしまったわけですが。変に勘繰らず、素直に生きていくよう、善処したいと思います。
そして、いつの日かナッジ理論を応用したマーケティング施策を実行したいと思います。その際は皆さま、どうか勘繰らずにご参加いただけますと幸いです。。。
※仕事のハードルを上げてしまいましたが、今期も精進する所存です!
次回もお楽しみに!