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2021.09.03 マーケティング便り

中国「京都再現プロジェクト」開業から1週間もたず一時休業!?[マーケティング便りvol.30]

図研プリサイト 神原 由美

梅雨に逆戻りしたような空模様です。テレワークともなるといよいよ出不精に拍車がかかってしまいます。
学校も隔日の分散登校で始まり、小4男子に気軽に買い物も頼めなくなってしまいました。
やることがないと面倒な買い物ですらノリノリで引き受けてくれるので、まだまだカワイイです。
冷蔵庫の数少ない食材でクックパッドを味方につけて勝負するか、なんだかハードルが高くて1度も活用したことのない出前館などに頼ってみるか、、、特に金曜の夕飯は朝から悩みのタネです。土日のスーパーでまとめ買い(=発散)です!!

今回のピックアップ記事はこちらです。

志摩スペイン村やハウステンボスなど、日本にも外国の街並みを再現したテーマパークはありますが、中国では先月25日に京都を再現したリゾート施設がオープンしました。東京ドーム13個分の敷地ということで、写真で見るかぎりでも圧巻のスケールです。しかしこのプロジェクト、開業わずか一週間で政府通達により休業に追い込まれたそうです。
コロナ前の京都は訪日外国人で溢れかえっていましたが、なかでも中国からのインバウンドはとても多い印象でした。
その需要を取り込むとなると、事業としての成功確率はかなり高かったのではないかと思います。
大規模な民間プロジェクトを鶴の一声でストップさせる政府の統制力もさることながら、まだまだ反日感情が根強く存在していることを再認識せざるを得ません。

記事のトップ写真に写る店の看板に「神戸異人館」とあるので、”あれ、京都じゃないの??”などと、京娘としては思わず細かな突っ込みをいれてしまいましたが。

2019年に同記者がプロジェクトメンバーへ取材している記事では、”京都再現プロジェクト”の完成図として
「日本と中国の文化の違い、異国の違いを街で表現したい」とのコメントがありました。この点については、日本によくあるテーマパークと目的が共通しているのではないかとと思います。
少なくとも、私はスペイン村、イタリア村、ドイツ村などを訪れるのが好きなのですが、異国の雰囲気を感じ取れることがその最たる理由です。幼いころはアトラクションメインでしたが、それでもスペイン村で初めて見たガウディ作品のレプリカには心を奪われました。大人になり、実物を目にした後にも陳腐化することはなく、胸に残っています。

もう1点コメントされており、こちらについては近年の中国ならではの発想だなぁと思います。
「中国では見ない、日本の新商品や、伝統的なものを両方取り揃えたい」一度日本へ旅行したことのある層もメインターゲットとしています。国内ではあるけれども、気軽に行けない他府県のアンテナショップのようなイメージかしら?はたまた、”中国初上陸!”といった類のショップを並べるイメージ??と思ったのですが、違う要素があるようです。ここに、日本のインバウンド需要の要素が垣間見えます。何かというと、日本の薬品や化粧品への需要です。
”爆買い”で話題となりましたが、中国からの訪日客の多くはドラッグストアやデパートで日本製の薬品や化粧品を買い求めていました。これらを継続して買いたくなった場合、日本に毎回行くわけにも行かないのでこの「京都風情街」に来れば、伝統+流行り+日用が手に入れることができる、というコンセプトのようです。

また、設計には日本人も携わっていたようで、京都の建物に残る唐の文化を、中国の地での再現プロジェクトにおいて表現することでお返しがしたい、という意思もあったようです。良いことも悪いことも歴史は塗り替えられないです。
各国や個人ですら立場が違えば認識が異なるので、事実として共有はできても、一つ一つの出来事に対して共通解釈に至るのはおそらく無理。

だからこそ、異国情緒を知り、自国との違いを感じ取れる機会の創出は非政治マターな動きからであってほしいです。
コロナ感染拡大が落ち着き、施設が再開されることを望みますし、その暁には異国中国の地で表現される、我が故郷京都を満喫してみたいとも思います。

※書いていて気付きましたが、日本のテーマパークにはよく「村」がつくなと。国名に村。なかなかなインパクトです。
 ただ、○○ランドなどよりかは、親近感が一気に増す印象です。アッパレなネーミングセンスだと勝手に感心しています。

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