細すぎて、折れそうだけど、大丈夫?[マーケティング便りvol.47]
いつかは来る、と思っていたその日が来てしまいました。
「責任をもってちゃんと育てるので、ダンゴムシを飼わせてください」との息子からのメッセージ。出社中でしたので、「生き物の命について一度話し合いましょう」と返すも時すでに遅し。帰宅時には新しいファミリーのお出迎えです。しかも虫カゴの中に何匹いるかわからないとのこと。ホラーです。
しかし、小5に成長した息子は、ダンゴムシの好む環境や餌についてしっかり事前調査しており、ちゃんと育てれば3年は生きると必死でプレゼン。観察日記まで付け出した日には、母は感動してしまい、気づけばキュウリを差し出していました。順調にいけば向こう3年、ベランダで鳥肌を立てることになりそうです。熱意って大事だよな。やはり相手が望むことを先回りするって重要、と息子から感じさせられた出来事でした。
今回のピックアップ記事はこちらです。
ニューヨークで驚異的な細さの高層ビルが完成しました。この細さで高さ435メートル、84階建てのいわゆるタワーマンションです。建築技術の進歩が生み出した最新鋭のビルなのでしょうが、写真を見るかぎり、ここで暮らすには度胸が必要です。ちなみにマンションの販売価格は最安775万ドル(約9億9000万円)からとなっており、度胸だけでは住めません。
最上階に用意されているトリプレックス(3階建て)のペントハウスからはセントラルパークが一望でき、そのお値段は日本円でなんと、約84億円とのことです。35年ローンで組めても月々の支払で即破綻です。誰が購入し、誰が住むのでしょうか。気になるところです。そしてそもそもなぜ、住処として高い場所に値打ちが見いだされるのでしょうか?かく言う私も5階建ての5階に住んでいるわけですが、災害時など上層階の方がデメリットが多い気もします。84階で停電や火災なと起こった日には・・・自前のネガティブ思考がフル稼働してしまいます。
「人間であるとは住むことである」
『存在と時間』で有名なドイツ人哲学者、マルティン・ハイデッガーが、「建てる、住む、思考する」という講演の中で人間の本質について断言したものです。これは定住中心主義に基づいています。約1万年前に起こったとされる定住革命説に傾倒しているとのことで、人間も約1万年前までは皆、遊動生活を営んでいたとされています。モンゴルの遊牧民のゲル生活を想起させますよね。
この定住革命については調べてみるとなかなかに面白いです。詳しく書くとメール文に収まらないので面白いという告知しかできないのですが、例えば、定住するという行為がなければ、トイレだとかゴミの処理も考えなくて良かったわけです。そしてこんなに高度に文明が発達したのも、人間が一所に定住するという選択をしたためである、と。選択をしたのか何らかの外的要因でそうなったのか。定かではないですし学説によって様々見解が分かれるところです。
では、なぜ住まいの高層化を始めたのでしょうか。麻薬の利用などと同様、神に近づくためでしょうか。バベルの塔はそれゆえに神の逆鱗に触れ、壊されてしまったのではなかったか?高床式住居程度ではだめだったのか?など、妄想と謎が膨らみます。定住により(?)人口が爆発的に増えてしまった現実を考えると、上層へと居住区を広げるしかないのかぁ、とも単純に捉えられます。また、都市ビルの高層化については、通勤時間の短縮や水の分配の効率化など、もろもろのメリットが上げられているサイトがありましたが、直接的に「住む」には結びつかない印象です。この高層マンションへの転居を考えているエグゼクティブの視点からご意見を伺ってみたいものです。「あなたにとって住むとは??」と。このタワマン貴族の素性について気になり出したのでウォッチを続けようと思います。
幸か不幸か、我が家の一員としてベランダに定住することとなったダンゴムシは、いわばタワマン暮らしです。定住を余儀なくされ、安泰な食糧を確保した彼らに、果たして3年以内に何か文明だったりちょっとした変化の兆しが垣間見えたりするのでしょうか?!ちょっとだけ興味がでてきたので、息子と一緒に彼らもウォッチしていく所存です。